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テスラ?買うの?マジで買うの?

日産アリア B9 e-4orce limited供給開始

 


2023年になろうかという師走、ついにアリアのB9 e-4orce limitedが購入者の手に届いたと連絡が入った。実に2年半の納期だったようだが海外に先行して出していたが「日本向けにも出さないとそろそろ暴動が起きる」と判断したのだろう。

 

やっと手に入れた完全EVの期待のB9だが残念なお知らせもある。

e-4orceの出来である。

 

ご存じの方も多いが既にエクストレイルではe-4orceが高く評価されているが、どうやらこのB9に搭載されたものは1世代古い物のようである。

後出しされたのに納期が早かったエクストレイルには最新のe-4orceが搭載され、先に受注開始されたが後に納車になったB9は古いe-4roce。この状態は長く納車を待っていた購入者を裏切るような仕打ちなのではないかと個人的には思う。

 

それでもEV車としての完成度はなかなかのものであのEVネイティブ氏が笑顔で評価しているほど。EPA航続距離もカタログ以上でテスラに迫るというから納車された方は十分満足できる仕上がりになっていると思う。

 

テスラモデルYと同価格帯で航続距離も近い。これはユーザーの選択肢が増えて喜ばしいことではあるが、では私がテスラを買うかB9を買うかであれば絶対テスラを買うだろう。

理由は簡単で3つある。

 

いつも空いているスーパーチャージャーと空いていたらラッキーのチャデモ。家充電ができるならB9も全然ありだと思うがあいにくウチはマンションであり駐車場に充電器は設置されていない。そして目と鼻の先にスーパーチャージャーがある。かなりイレギュラーケースかもしれないが、こういう充電環境で選ぶ車が決まるということもこの先増えていくと思う。

 

先進機能については今のところB9はプロパイロット2.0という最高峰の運転支援がついている。今のところと言ったのは、テスラにも近いうちにそれを超えるシステムが乗る可能性が高いからだ。

テスラは既にハード的にはそれを可能にしているがソフトでストップをかけている。様々な国で実証実験を行なっており、日本もGOが出ればソフトウェアアップデートで搭載されるはずである。

テスラが賢いのはこのような機能をサブスクリプションサービスとしてユーザーに選択させて提供することが出来る点。トヨタも似たような事を始めたようだが、ハードで出来ないことは後付けすることはほぼ不可能である。

 

荷室容量については既に触れているが、テスラは見た目以上に収納スペースが確保されている。フロントとリアを含めれば4、5人のキャンプ用品を乗せれるほどであり、私のような重量キャンパーは喉から手が出るほど欲しい容量である。

 

B9に話を戻すと車として内外装の質感、静粛性が高く、街乗りとワインディングでは必要十分な車に仕上がっている。走行距離もトップレベル。テスラと比較さえしなければ間違いなく”買い”のEVである。

B9が優れているところがないかといえば、ディーラーサービスがある。テスラはWEB注文で納車も無人。車検や点検も自分で見つける必要がある。B9は当たり前だが日産で買える。点検や小さな相談もディーラーにできるし、そういった意味で日本車を選ぶのは大変賢い選択である。

 

ただ待って欲しい。今からB9を注文したところで(出来ないけど)納車はいつになるのだ?

それが納車される頃には世の中のEVの動きは大きく変わっている可能性もあるし、新車なのに型落ちの扱いになるかも知れない。そのくらいEVの世界は目まぐるしく変化している。

仮に3年後に納車された時に既に全固体電池が実用化していたら目も当てられないし、EVは街乗り遠出は内燃の2台持ちがデフォになっているかも知れない。誰も分からないがそんなハイリスクなカケに簡単に乗るような金額でもない。

 

ちなみに納期4年以上と言われるランクル。なぜ4年も待つのに買う人がいるかといえば、ランクルはリセールが定価以上なのが約束されているからである。不動産のようなもので資産として購入する人が大勢いる。車を経費で落とせるしリセールも高いとなれば待つ価値がある、というか別に納車されなくても痛くも痒くもない人が買っているのがランクルなのである。B9やB6をその感覚で買うと痛い目を見る可能性が高いというのも知っておいて損はない。

 

とにかく、納車された人、おめでとうございます。羨ましいです!