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テスラ?買うの?マジで買うの?

日産アリア B9 e-4orce limited供給開始

 


2023年になろうかという師走、ついにアリアのB9 e-4orce limitedが購入者の手に届いたと連絡が入った。実に2年半の納期だったようだが海外に先行して出していたが「日本向けにも出さないとそろそろ暴動が起きる」と判断したのだろう。

 

やっと手に入れた完全EVの期待のB9だが残念なお知らせもある。

e-4orceの出来である。

 

ご存じの方も多いが既にエクストレイルではe-4orceが高く評価されているが、どうやらこのB9に搭載されたものは1世代古い物のようである。

後出しされたのに納期が早かったエクストレイルには最新のe-4orceが搭載され、先に受注開始されたが後に納車になったB9は古いe-4roce。この状態は長く納車を待っていた購入者を裏切るような仕打ちなのではないかと個人的には思う。

 

それでもEV車としての完成度はなかなかのものであのEVネイティブ氏が笑顔で評価しているほど。EPA航続距離もカタログ以上でテスラに迫るというから納車された方は十分満足できる仕上がりになっていると思う。

 

テスラモデルYと同価格帯で航続距離も近い。これはユーザーの選択肢が増えて喜ばしいことではあるが、では私がテスラを買うかB9を買うかであれば絶対テスラを買うだろう。

理由は簡単で3つある。

 

いつも空いているスーパーチャージャーと空いていたらラッキーのチャデモ。家充電ができるならB9も全然ありだと思うがあいにくウチはマンションであり駐車場に充電器は設置されていない。そして目と鼻の先にスーパーチャージャーがある。かなりイレギュラーケースかもしれないが、こういう充電環境で選ぶ車が決まるということもこの先増えていくと思う。

 

先進機能については今のところB9はプロパイロット2.0という最高峰の運転支援がついている。今のところと言ったのは、テスラにも近いうちにそれを超えるシステムが乗る可能性が高いからだ。

テスラは既にハード的にはそれを可能にしているがソフトでストップをかけている。様々な国で実証実験を行なっており、日本もGOが出ればソフトウェアアップデートで搭載されるはずである。

テスラが賢いのはこのような機能をサブスクリプションサービスとしてユーザーに選択させて提供することが出来る点。トヨタも似たような事を始めたようだが、ハードで出来ないことは後付けすることはほぼ不可能である。

 

荷室容量については既に触れているが、テスラは見た目以上に収納スペースが確保されている。フロントとリアを含めれば4、5人のキャンプ用品を乗せれるほどであり、私のような重量キャンパーは喉から手が出るほど欲しい容量である。

 

B9に話を戻すと車として内外装の質感、静粛性が高く、街乗りとワインディングでは必要十分な車に仕上がっている。走行距離もトップレベル。テスラと比較さえしなければ間違いなく”買い”のEVである。

B9が優れているところがないかといえば、ディーラーサービスがある。テスラはWEB注文で納車も無人。車検や点検も自分で見つける必要がある。B9は当たり前だが日産で買える。点検や小さな相談もディーラーにできるし、そういった意味で日本車を選ぶのは大変賢い選択である。

 

ただ待って欲しい。今からB9を注文したところで(出来ないけど)納車はいつになるのだ?

それが納車される頃には世の中のEVの動きは大きく変わっている可能性もあるし、新車なのに型落ちの扱いになるかも知れない。そのくらいEVの世界は目まぐるしく変化している。

仮に3年後に納車された時に既に全固体電池が実用化していたら目も当てられないし、EVは街乗り遠出は内燃の2台持ちがデフォになっているかも知れない。誰も分からないがそんなハイリスクなカケに簡単に乗るような金額でもない。

 

ちなみに納期4年以上と言われるランクル。なぜ4年も待つのに買う人がいるかといえば、ランクルはリセールが定価以上なのが約束されているからである。不動産のようなもので資産として購入する人が大勢いる。車を経費で落とせるしリセールも高いとなれば待つ価値がある、というか別に納車されなくても痛くも痒くもない人が買っているのがランクルなのである。B9やB6をその感覚で買うと痛い目を見る可能性が高いというのも知っておいて損はない。

 

とにかく、納車された人、おめでとうございます。羨ましいです!

 

エクストレイルを賞賛する

新型エクストレイルは2022年10月頃から受注停止を継続している。多くのジャーナリスト「コストを大きく超える内装の質感と乗り味」と大絶賛。それなら欲しい!と言う人も多いだろう。

しかし長く日産車を乗ってきた私は発売してすぐにエクストレイルを試乗し買わない決断をした。

e-powerは耳障りだし運転してても全くワクワクしなかった。内装は特にがっかり。ダッシュボードはお爺さんカラー。

このお爺さんカラーを逃れる道は唯一、Gグレードにしてナッパレザーを選ぶ他ない。

 

その後にジャーナリスト達の賞賛コメントを見るたびに「何がそんなに優れてるの?」って冷ややかに見ている。

ピッチング制御だとかe-4orceだとか、全くの素人さんまで分かったように解説する始末。

 

タイヤの接地感が曖昧で道の凸凹の突き上げの処理もミニバンと変わらない。e-power(発電機)ノイズは少しは良くなったとはいえ、何の前触れもなく「ぶーん」と耳障り。カーブでのe-4orce制御も明らかにアウトランダーS-AWCを真似しただけでそれに劣っている。おまけにお爺さんダッシュボード。

 

唯一まともな評価をしてるのはワン速さん。実際に兄弟車両方買って忖度無くコメントしてる。

 

新型セレナもルキシオンしかプロパイ2.0付けれないしルキシオン選ぶとスマートセンターコンソールも無しとか、ホントに消費者の望むものは作らなくなっちゃったな。

ま、それでも発売されたら謎の大絶賛になるんだろうけどね。

 

五味さんも土屋さんもちゃんと評価してよー。

圧倒的EV感!とか、、いやEVですから。。

テスラを追うべきでは無い。内燃機関を極めよ。

既存の自動車メーカーがEVを作ってもテスラには勝てないしライバルにもなり得ない。

わかるかなー…エンジン車の延長線上にはいないんですよ。全く違うデバイスだと思ったほうがいい。

いくら全固体電池を使っても高性能なカメラを付けてもね、テスラの牙城を崩す事はできないのよ。

それに対抗出来るとしたら新しいメーカーを作るしかない。それでテスラに乗りまくってその考えを盗むしかない。それがスタート地点。

関係会社の雇用を捨てられない既存メーカーには絶対無理。

 

だからね、同じ土俵で戦うなよ。内燃機関を極める道のほうが長生きできる。水素も良いと思うよ。でもね、水素ステーション全然出来ないじゃん。ガソリンでいいじゃん。

既存メーカーの社長さん。一回テスラ所有してみ?それで一ヶ月くらい暮らしてみ?あ、こりゃ無理だわ、って分かるよ。

そりゃ他メーカーの車には乗らないよね?乗れないよね?でもそう言う考えを捨てないと遅かれ早かれ潰れちゃうよ。

テスラはさ、車じゃないから、メーカーの社長が乗っても誰も咎めないよ。それにケチつける人がいるならその人のほうが変なんだって。

 

楽天とかさ、いつまで経っても三大キャリアに追いつけないのは、それに追いつけ追い越せをやってるからだよ。せっかく新しいメーカーなのに同じ土俵で戦って何やってんの?って感じ。勿体無い。頑張ってアンテナ建てまーす、って誰も望んで無いから。

 

飛び火しちゃったね、楽天ごめんね。

ま、楽天さんもテスラ向けの開発やったら、それだったらチャンスあるよね。テスラだけじゃないけどトヨタとか日産とか向けのシステムに手を出しちゃったら共倒れだからね。テスラに振り向いて貰えないなら諦めたほうがいいよね。

 

あと充電器メーカーさん。あなた方も同じよ。チャデモとかじゃ生き残れないって感じてるでしょ?サービスエリアに1,2台とかもうねぇ。どうしてもってならコンビニチェーンと手を組みなさいな。ファミマとか良いんじゃない?ファミマ行けば必ず充電器あるって認識されればウィンウィンでしょ。無料設置でもお釣りくるんじゃない?しばらくは安泰だよ。

 

いっぱいヒントはあげたからね。頭の片隅に置いといて。あーそう言うことか、って思う日が来るから。

e-powerとPHEVとハイブリッドの違い

2000年に他社より圧倒的な早さと完成度をもって発売されたハイブリッド車の代名詞プリウス。エンジン動力の補助にモーターを持ち、ガソリンエンジンが不得意とする低速でのトルクを補い、さらに減速時に回生による発電(充電)を行うことで今までブレーキパッドの熱として捨てていたエネルギーを回収すると言う非常に画期的なシステムを商用化したものだ。このシステムは2023年現在においても第一線で活躍し、プリウスの燃費は内燃機関トップレベルを維持している。

 

このようなエンジンとモーターを持つシステムは今やTOYOTAだけに限らず日本はもちろん海外メーカーも取り入れているわけだが、ハイブリッドから派生したシステムとしては日産が実用化したe-powerや、さらにサブバッテリーが主役ともなるPHEV(PHV)も登場し、ユーザーの選択肢は

  • 純内燃
  • 内燃+サブバッテリー
  • 完全EV

大きく3つのパターンがある。

 

今回はこの中で内燃+サブバッテリーについて解説してみよう。

 

ハイブリッドシステム(HV)

前述したようにプリウスが2000年に搭載して世に出されたハイブリッド。主役はガソリンエンジンという内燃機関だが、それの補助動力としてモーターを使う。補助動力は特に発進時や急加速などトルクを必要とする場合にエンジンの背中を押してやるように機能する事で力強さと燃費を大きく向上させる。

車が停止する際の制動力をモーターに伝える事でサブバッテリーを充電し、次の発進にそのエネルギーを使うことが出来る。

サブバッテリーの容量は非公開のようだがおそらく500Wh程度と思われる(知っていたらコメントください)

 

e-power

日産が得意とするe-powerもエンジンとモーターを持つ。その構成上よくハイブリッドと混同されるし、「シリーズハイブリッド」とも呼ばるのも勘違いされる要因になっている。

e-powerに搭載されるエンジンはガソリンにより動くがあくまでこれは発電機であり、タイヤを駆動することは出来ない。e-powerの駆動は全てモーターになるので、本来は純EVに分類されるべきシステムである。

発電機を高効率な回転数で使いバッテリーを充電することで、単にエンジンで走るよりも効率的なエネルギー変換率となるため燃費が良く、モーター独特のスムーズな加速や静粛性を持つ。

バッテリーは1.8kWh程度あり、満充電なら発電機を駆動せずに4k〜5mほど走行する事も可能。またハイブリッドと同様にブレーキ回生力を使いこの電力も同時にバッテリーに蓄えられる

EVのスムーズな走行性能がありながらガソリン車のように使えるので、いきなりEVは敷居が高いという方にも最適。是非モーターの乗り味を味わって頂きたい。

ただし、燃費に関してはカタログ値と大きくかけ離れるデメリットも知っておくべき。特に夏、冬に空調を使うと燃費は3割ダウン。また、モーター走行は元々高速走行でも燃費(電費)が落ちまるので80km/h以上で走ると思った以上にガソリンを消費していたという事もある。

 

PHEV(PHV)プラグインハイブリッド

EVと内燃機関のいいとこ取りをしたのがPHEV。エンジンとモーターを持つ。EVと同じようにコンセントからバッテリーに充電しモーター走行できるし、ガソリンを入れてエンジンで走ることも出来る。ガソリンでエンジンを回しバッテリーを充電することも可能。非常に賢い。

EVが苦手とする高速走行時はエンジンを使い、エンジンが苦手な街中でのストップアンドゴーではモーターで走る。バッテリー容量は最新のアウトランダーでは20kWhありこれはカーオブザイヤーを取った日産SAKURA/三菱ekクロスEVと同じ容量である。

e-powerの10倍ほどのバッテリー容量があるので、EV走行距離も60〜80km可能。通勤はEVのみ、高速を使った遠出はエンジンも使うというのが最も効率の良い使い方になる。

これに似たシステムとしてホンダのeHEVがあるが、これはコンセントからの充電はできない。e-powerと同様にエンジン駆動の発電機からだけバッテリーに充電できる。ただ、高速走行ではその発電機がタイヤの駆動に直結される機構ためEVの弱点を補っている。eHEVはコンセントのないプラグインハイブリッドと考えて差し支えない。

PHEVのバッテリーは大きいため車体重量と価格が上がるというデメリットはあるが、現行アウトランダーに乗る限り重量増によるパワー不足は感じないし、重たいバッテリーを床下に配置することで低重心でどっしりとした乗り心地は高級車のようにも感じる。価格も補助金を含めればe-powerと同程度となるため、定価だけ見て諦めるような選択はしない方が良い。

また「動く蓄電池+動く発電機」であるPHEVはV2H(Viecle to Home)に最適である。エンジンで発電した電気を家に繋げば家庭用電気を賄うことができる。特に災害時など電気が絶たれた場合は大活躍できる。ガソリンとバッテリーが満タン状態なら、通常の家庭の12日分の電気を生むことが出来る素晴らしい一面もある。日産リーフが動く蓄電池としてV2Hを謳っていたが、リーフはエンジンを持たない純EVなので発電は出来ない。バッテリーが満充電でも長くて3、4日しか家庭用としては使えない事を考えると、いかにPHEVがV2Hに向いているか理解できる。

 

まとめ

バッテリーとエンジンを持つ車はこのようなタイプがあるが、どれが一番自分に合っているかよく参考にしてほしい。ちなみに長期保有した場合のコストメリットはプリウスのようなハイブリッドが一番であると試算されているが、EV独特のスムーズな走行や静粛性を味わってしまうと、e-powerやPHEVも値段相応の満足感は得られると思う。

ただし型落ちのe-power搭載車だけはやめた方がいい。めちゃくちゃ発電機がうるさい。e-power買うなら現行型のエクストレイルからが良い。

 

テスラを持つ資格

テスラには様々なサードパーティ製品が出ており、他の人気車種と同様に自分好みにカスタマイズしていく楽しみもある。

YouTubeなどで便利そうだなーと思ったのは

  • ドアノブ自動化
  • フランクパワーゲート化
  • ガラスルーフシェード
  • 後席用モニター(エアコン操作など)

このような装備に変更した場合、どのようなデメリットがあるのだろう。

 

一言で言えば、テスラが用意している高品質な保証は受けられなくなる可能性は高い。

例えそれがテスラ側の不具合だったとしても、相手は訴訟大国アメリカである。サードパーティ製パーツに瑕疵が無かった事を証明するのに一体どれくらいの労力があるかは容易く想像できる。

ちなみに筆者はメカニカルエンジニアである。

様々なメーカーと不具合を論争し解決してきた。

しかしそれは、不具合があるならそれを認めもっと良くしたいと考える日本企業の考え方のベースがあるから可能な事である。

 

例えばテスラのセンターディスプレイはまれにブラックアウトしたり操作を受け付けなくなる事がある。多くの場合は再起動(ステアリングの両ボタン長押し)で解決する。しかし、再起動でも回復しない場合、テスラへ連絡する事になる。テスラはまずログを調べる。その過程でサードパーティ製パーツが確認されれば(理由はなんであろうと)対応する必要はない。

テスラ車両は常にログをテスラに送り、様々な改良に使用する一方で、使用者が行った車両への行為をモニタリングする事もできる。

これはiPhoneの脱獄と同じであり、テスラが認めた以外の行為は全て自己責任である。

 

また一般道でのオートパイロットの使用についてもテスラは認めていない(国外は不明)。もしその状況下において急加速や急制動で事故が起こったとしても、テスラには何の責任もないし、調べる必要もない。あなたがテスラを購入する際にはそれらが書かれた書類にサインするのだから、使用者は知っていて当然。

 

サーキット走行、オフロード走行も同様。自己責任になる。

 

これを聞いて何と面倒、敷居が高い、と思うだろうか。私は「当然」と思うし、それを承知の上でサードパーティ製パーツを使用する者だけがやるべきだと思う。

なのでこれが足枷だと思わないし、テスラがログを取ることは多くの改良に使われるので好ましい行為だと思う。

 

ちなみにテスラを販売する店舗がカスタムカーとしてその車両を販売しているなら、その店舗はあまり信用しない方が良いと私は考えている。

 

テスラを持つ資格があるだろうか。私は未だにこの葛藤の中にいる。

 

 

テスラモデル3試乗と今後

テスラは現在モデル3、モデルY、モデルX、モデルSをラインナップしているが、庶民が背伸びして買えるのはモデル3とYになる。

今回モデル3を試乗したのだがこれは私の人生で初めてテスラを運転した事になる。

 

お邪魔したのは岡山・早島IC近くのHeart UP World倉敷店様。

数々のYoutubeで関東勢が1,000kmチャレンジの終点にする岡山。そして店舗から数キロのところには倉敷 スーパーチャージャーが存在していることもあり、田舎でありながら徐々にテスラも見るようになってきた。

 

さて店舗に着いてすぐ対応して頂いた方(W氏)と立ち話。テスラへの熱き思いとここ最近調べまくった情報で「こいつ素人じゃないな」と舐められないようにした(素人ですが

 

そのようにカッコつけたあと走り出そうとしてすぐ失敗した。ウィンカーは左だった。左に曲がって店を出ようとしたためバックに入れてしまったのだ。顔真っ赤案件である。

 

ここからは忖度なくレビューするし、これを見てテスラを購入候補から外す人もいるかも知れない。もちろん逆の人もいるだろうから、中立な立場でのインプレッションになるように心がける。

 

車が途切れたタイミングで公道に出たのだが、ファーストインプレッションは「硬い」である。もちろん今乗っているのがファミリーカーの代表、ミニバンなのでそれと比べるのはお門違いである。最近、エクストレイルやアウトランダーに多くの時間を費やした。それと比べるのも違うとは思うが、多くの庶民の意見としてテスラの足回りは「硬い」と感じるだろう。ただ硬いと言ってももちろん道路状況がダイレクトに座席に伝わるとかではなく、ほぼロールすることなく曲がっていく車の挙動についての印象である。

 

ワンペダルは慣れたものなので特別ギクシャクもしないし完全停止まで出来るのはやはり便利である。ちなみに試乗中にブレーキは一度も踏まなかった。

登坂路に差し掛かり少しアクセルを強めたが、恐ろしいほど加速する感覚はなかったが、これはRWDというものについて過去にマツダロードスターを乗っていた時にリア駆動の恐ろしさを知っている私なので、ベタ踏みをする勇気が無かっただけで、恐ろしい加速を秘めている力は感じることはできた。

アクセルに対するレスポンスは本物である。しかしそれはシビアであるとも言える。どんな車にも言えるがアクセルペダルの物理的稼働域には制限があるため、特にトルクフルなこの車では数ミリのアクセル操作で数10キロの変化が起こるので注意すべきである。そういう立ち上がりをマイルドにするにはチルモードというのがあるらしいが、今回は試していない(忘れていた

ハンドリングもしっかりしており応答性が高い。しかしこれもシビア。ステア操作というものは遊びがあれば質感を落とすし、過敏過ぎれば不安定を感じる。アクセルよりもステアリングに集中しなければ、と無意識に思っていた。

 

足回り、アクセル、ハンドリング、これらを総合して昔の言葉を借りればステラモデル3は「じゃじゃ馬」である。しかし別にネガティブな意味では無い。買ってしまえば慣れるし、乗りこなす楽しみがある。公道からサーキットまでこなせる懐も深いと感じる。特に高速では素晴らしい安定感があるだろうことは伝わってくる。

 

おそらく動力性能を考えれば、これでこの価格は間違いなくゲームチェンジャーである。素晴らしすぎる。

もはやスポーツカーを名乗る車はテスラのこのエントリーモデルに勝てないだろう。そのくらい、パワフルでピーキーで圧倒的だと感じた。

 

そのように感じながら試乗し、私は2つの思いに悩まされることになる。

悲しいかな私は嫁と小学生の子供を持っている。探しているのはこの車なのか?後ろに乗る家族は別に加速やハンドリングなどどうでもいい事だ。

しかし運転するのは私だ。私が楽しく心躍るこの車を買って何が悪い。毎日車を見てニヤニヤし気分がいい父親でいるのは、きっと家族にとって良い効果をもたらすはずだ。

試乗から9時間ほど経ったが今でも答えが出ないのが本音である。

 

この思いを払拭するにはやはりモデルYを試乗するしかない。これが今の結論である。

 

ちなみに静粛性について触れなかったのは、特段印象に残らなかったからだろう。確かにEVは静かである。エクストレイルやアウトランダーの静粛性は既に相当高いレベルにあったので、その先入観を持った上でそれを上回る静粛性は感じなかったのが正直な感想である。

あとこれだけは書いておくべきだと感じたことだが、RWDモデルのオーディオについては、はっきり言って幻滅した。昨日AWDモデルのオーディオを体感していたので期待していたぶん、裏切られた気分であった。AWDのオーディオシステムをRWDに付けることは不可能である。テスラの気分が変わらない限り無理であろう。それも含めて考えるなら、私が最近コンパクトで良い音を奏でると評価しているBOSEのSoundLink revolve ii を車内に置くのが一番なのかなと考えている。

 

総合して言おう。

それでも私はテスラが欲しい。

欲しいと言うのは、乗り続けるのに最適であるということでは無い。

所有し、定期的に行われるソフトウェアアップデートで革新的な機能に触れて、脳を刺激させてやりたい。それが出来るのはテスラしかない。

しかし自分のその気持ちは家族の誰も理解は出来ないし、ハードル以前の問題である。

 

結論、テスラをファミリーユースで使うには、情報リテラシーが高い相棒(嫁)が必要であるし、嫁を説得するにはモデルYを試乗し「後席も楽しいね、快適ね」と思わせられるかどうかにかかっている。

 

ちなみに充電問題は全く心配していない。

家から目と鼻の先にスーパーチャージャーがあるからだ。

こんな恵まれた場所で居住しているんだからテスラ買うのは運命だろ、とか能天気になったり、いや家族が・・と。

 

テスラを購入検討している方。

独り身の方は是非前向きに検討すべきである。テスラに何が出来るのか調べるだけであなたの脳みそは活性化され今までの車の概念をぶっ壊してくれる。あえていうが、テスラは車ではない。移動デバイスである。そして定期的なソフトウェアアップデートを受けられるのはテスラ所有者の特権である。怖いのはハードウェアアップデートであるが、これに対応するには買い換えるしかないが、今後そこまで大規模なハードウェアアップデートが出ることは近い将来にはないと思う。その位、現モデルは完成されていると思う。

 

それでは良いカーライフを。

テスラが走り回る

皆さん明けましておめでとう御座います。2022年はまさにEV元年だった気がしますね。

ん?

何が?

と言うあなた、もう少しアンテナを張った方がいい気がしますよ!

かくいう私も正直言って、こんな事態になっているとは思いませんでした。不覚でした。

 

テスラです。

そして中国EV、韓国EVです。

 

日本ではカーオブザイヤーでSAKURA/ekクロスEVが大賞を獲得し、電気自動車がより身近に感じられたかも知れませんし「やはり車は日本!」と別に自分が偉いわけでは無いのに上から目線の方もおられるかも知れません。

しかしそんな井の中の蛙大会が開かれて一喜一憂している横で、着々と、そして、確実に忍び寄っているEVメーカーがいることをご存知でしょうか?

 

私がテスラを知ったのはたぶん4,5年前だったと思います。その時に覚えているのは「完全自動運転を目指し事故を起こしまくっている車」の認識。

広大なアメリカの単純な道路で上手く行かないのに日本の道が走れる訳がない、と思ったものです。

確かに今現在もテスラは日本で自動運転は出来ていません。しかし、テスラは自動運転の前にEVの市場に抜けない杭を打ちつけていました。

 

アリアやSAKURAなどの遥か先、いやその延長線上には無い所にテスラはいます。そしてそれに気が付いている情報リテラシーの高い方は既にそれを手に入れ快適なEV生活を送っているのです。

 

調べれば調べるほど日本のEVは遅れ、世界屈指の自動車メーカーがある日本が窮地に立たされているのに、当の本人たちはそれに目を背けているのかが分かってきました。

テスラは車載タブレットに目的地を設定すると到着時の予想バッテリー残量が表示されます。これは単純に距離と燃費で計算しているのではなく、経路のアップダウンや制限速度や混雑具合といった道路状況を加味して算出されており、かなり精度は高いようです。

これは一例ですが、どうですか?既に日本EV勢と違う次元で進んでいると思いませんか?

またテスラは完全EV車です。後輪駆動を主体としバッテリーやモーターを配置しますが、既存の内燃機関を持ったことがないため、実に自由な配置になっています。それにより、ラゲッジスペースがバッテリーに圧迫されて狭くなる、座席下スペースに無理やりバッテリーを入れるなどがないため、快適な車内空間を実現しています。

またスーパーチャージャーと呼ばれる専用の充電設備を主要都市に配置しており、150〜250kwhという日本のチャデモでは考えられない速度で充電ができます。

またスーパーチャージャーは一箇所に複数台設置されているのも実に強い点です。

今のところ、都市間の移動で困ることはほぼないのではないでしょうか。

 

そんなこと言ったって、高いんでしょ?庶民には手が出ないんでしょ?とお思いのあなた。調べてみてください。

コンパクトカーレベルとは言えませんが、そこらのミニバンと同等、補助金を入れればそれより安く買えてしまいます。

 

しかもEV車は元々、静音性を高める構造や材料が使われています。日本車のようにエンジンルームやタイヤハウスから発生する音をどうやって封じ込めようかと「臭いものに蓋」に躍起になっていてはたどり着けない完成度になっています。非常に静粛性が高い。

 

既存の日本の車造りから考え方を根本的に買えないとテスラには絶対に勝てません。いくらアリアを改良しても、チャデモを山ほど配置しても、そことは違う利便性が既に確立されているのです。

 

こんな状況でも「それでも日本の車は世界一」と言っている頭の硬いあなた。

iPhoneが日本に入ってきた時と今を比べてみてください。まさに合致しますよ。

 

スマートフォンなんて日本には合わない。

画面をタッチして操作するなんて面倒。

ブラインド操作できる(日本の)ケータイが一番!

とか、言われてたんですよね。

 

それがたった数年でスマホですよ。

今や小学生からお年寄りまでスマホですよ。

 

日本もXpediaが何とか息してますが、その方がマイノリティになってますよね。

 

iPhoneだって最初はマルチタスクが出来ない、マップが使えないなどとさんざんでしたね。

しかしソフトウェアアップデートやハードの変更により、その地位を不動のものにしました。

1円で投げ売りされていたガラケーを捨てて、15万もするiPhoneを買っているのが私たち日本人なのです。

 

そしてその状況が車という市場でも起こっていることに、我々もそして自動車メーカーは本気で対処しなければ、iPhoneの時のようにテスラや下手したら中国・韓国EV車に制圧されますよ。

特にトヨタ。水素化を進めるのは大いに結構。しかしEVにも本腰を入れないとあっという間にやられますよ。bz4Xとかいう「性能は関係ない。トヨタブランドがあれば売れる」みたいな出し方したEV車は、散々こき下ろされてますよね。

そしてその他の自動車メーカー。早めにEVシフトするか、テスラに頭を下げて傘下に入れてもらった方がいいのでは?雇用に壊滅的な被害が出ますよ。

 

テスラはスマホ。日本車はガラケー

テスラはTwitter。日本車はMixi

日本が技術と努力で積み上げてきた物を労せずに打ち破る、むしろライバルとも思われていない、そんな技術力がテスラにはあります。

 

ちなみにテスラに対抗できる力を持つ企業は中国のNIOだと思います。

NIOも独自の技術戦略によってEV車を本格展開してきました。

低価格帯では中国のBYD。

テスラ、NIO、BYDが日本中を走り回っているのは後5年後かも知れないし、3年後かも知れない。

そのぐらいのゲームチェンジャー達が、日本以外にいることをまず知りましょう。